見えないところに情報が隠れている。
食品のパッケージから家電、街の電柱広告にまで貼られているQRコード。企業サイトや道案内などにアクセスでき、便利なサービスが受けられます。
あらゆる物に添えられているのが当たり前になっていますが、白黒のモザイク模様はデザインを邪魔することになっていませんか? 消費者には不要で、運営スタッフだけがスキャンできればいい場合もありますよね。
目に見えないQRコード
MIT(マサチューセッツ工科大学)のCSAIL(コンピュータ科学・人工知能研究所)が研究しているのは、人の目に見えないQRコード。
「ブライトマーカー」は3D印刷での成形時に、特定の波長で光を反射する蛍光フィラメントを使用。赤外線カメラで読み取ります。
BrightMarkers are invisible fluorescent tags embedded in 3D-printed objects to enhance motion tracking, virtual reality, and object detection. Unlike QR codes, which can be tampered with, these markers are invisible to the eye. https://t.co/QuRUu1V985pic.twitter.com/yGurdAZ0zE
— Massachusetts Institute of Technology (MIT) (@MIT) August 15, 2023
これを印刷するには、「Blender」などの3DソフトにCSAILが作ったプラグインをダウンロードする必要があるとのこと。蛍光フィラメントもいるので、ちょっとハードルが高いかもですね。
モーションキャプチャーやVRなどにも
研究者たちは、この成果をモーションキャプチャーや、VRで使う銃火器やラケットの動体検知、物流の追跡などに使えないかと考えています。
たとえば足腰の弱い人が、腕輪を付けた手首のジェスチャーでスマート家電を操作するなどが考えられます。
可能性として、磁力のあるフィラメントや蛍光色素が強いフィラメントも使うと、より追跡しやすくなるそうです。いろいろできそうですね。
お札の透かしみたいなQRコード
読み取る側は赤外線カメラが必要ですが、密かにアイテムを追跡したり情報を保護したり、真贋の証明やデザインをスッキリさせたい場合などなど。将来性のある技術かと思います。
Source: YouTube, X via MIT News