生成AIどう使ってる? AIなしで仕事は無理、任せるのもまた無理

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生成AIどう使ってる? AIなしで仕事は無理、任せるのもまた無理
Photo: 照沼健太

2023年の私的ニュースを一つ挙げるとしたら、それは「YouTubeを始めたこと」です。

きっかけは、今やあまり聞かなくなった「Zoom飲み会」。その数日後に初回撮影を行ない、企画や編集を見直して、企画発足から1ヶ月以内である10月末日に音楽系チャンネル「てけしゅん音楽情報」を開設することとなりました。

Video: てけしゅん音楽情報 / YouTube

「週3回更新」を謳いながら、実際はそれ以上のペースで更新中

僕はこのYouTubeチャンネル運営のために、生成AIを中心としたAI技術を多数活用しています

AI活用は「24時間」を最大化する

普段の僕はフリーランスの編集者、ライター、カメラマンなどの仕事をしており、どうにかYouTubeのために時間を捻出しなければいけません。

まあ、チャンネル開設から2ヶ月程度の現時点では、他の仕事の比重を落としてしまっているわけですが、それでもAI無しでは日々の睡眠時間が削られてしまっていたのではないかと思います。

というわけで、編集者、ライター、カメラマン、YouTuber(←NEW!)である僕が、どのように1日の中でAIを活用しているのかを紹介します。とはいえ、決まって使う時間帯などはありません。すべて仕事の中で必要となったタイミングです。

どれがAIか曖昧なくらい、AI活用は当たり前

ざっと思いつく限り、以下が僕の主なAI活用リストです。

  • 仕事の「0→1」負担軽減
  • リサーチ
  • めんどくさい単純作業
  • 画像生成
  • 写真レタッチ
  • 音声ノイズ処理
  • 動画処理

いまやiPhoneでの写真撮影にも機械学習技術が使われているわけですから、無意識にAI活用している場面はさらに何倍もある気がしますが、これらが「AIを使ってる」と認識できている作業です。

今回はここからChatGPTで行なえるものをいくつか紹介します。

「使えないなChatGPT!」と思うことが第一歩

まず多くの人にとって参考にしてもらえると思う使い方が、ChatGPTを活用した「仕事の『0→1』負担軽減」

あなたが何らかのプロならば、今抱えている仕事をChatGPTなどの生成AIにすべて任せてみてください。きっと「こんなのは使えない」というアウトプットが出てくるはず。でも、それでいいんです。

自分の経験や知識、技術が総合的に「ココとココ、そしてアレがダメ」といくつも指摘できるはず。それが仕事を始める第一歩になるのだから。

「最初の一歩が一番面倒くさい」とはよく言われることですが、まさにそう思います。たとえば原稿を書くにしても、1文字目をタイピングするのにが大変。いろんな思考力や決断力、が必要とされますからね。

でも、生成AIはその0.8歩くらいを自動的にやってくれるんです。

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Photo: 照沼健太

どこがダメなのかが判断できて、どう改善すればいいかを思いついたら、もう自分オリジナルの仕事のスタートです。

僕は画像生成AIをYouTube動画で使う最終アウトプット用としても使っていますが、それでも多数のリテイク指示を出しています。ビジュアル表現のプロなら、画像生成を「0→1」用に使ってもいいと思います。

ちなみにこれはメール文面の作成にも使えますよ(僕は使ってません。多分)。

信頼性が格段に向上。リサーチはChatGPTにお任せ

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Photo: 照沼健太

ChatGPTは平気で嘘をつく」。これは本当です。マジでとんでもない嘘を平気で吐いてきます。

でも、そんな嘘つきに証拠を出させる機能が搭載されました。

それが検索エンジン「Bing」との連携。ChatGPTへの命令文(プロンプト)に「検索して」「調べて」などの文言を付け加えることで、ChatGPTは内部の知識ではなく、Web検索結果に基づいてソースとともに情報を提供してくれます。

内部知識をソースとしたときよりもアウトプットは稚拙となる印象はありますが、Web検索でリサーチして自分なりにまとめるよりも、スピーディーに結果を得られるはずです。

僕はこれをテキストチャット以外に音声対話でも使っています。雑談感覚でリサーチしてくれるのはとても便利です。

しかし、いくらソースがあるとはいえ、それを判断するのは自分の仕事だということをお忘れなく。

アルバイト時代にやっていたような仕事もChatGPTにお任せ

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Image: 照沼健太

ChatGPTに仕事をお願いしていると「自分も新人の頃にこんなことやってたな」とか「アルバイトにお願いしてたな」と思うことがたまにあります。

その最たるものが「画像化されたリストをテキストデータに打ち直す」というもの。

たとえばSpotifyなどの音楽ストリーミングサービスのプレイリスト。アレって、テキストデータとかCSVにエクスポートできないですよね。

それをスクショして画像データをChatGPTに貼り付け、「この曲目を『アーティスト名 - 曲名』の形式でテキスト化して」とか「CSV化して」とお願いすれば、ほんの一瞬です。

もしあなたが「画像化されたリストをテキストデータに打ち直すことなんてないよ!」と思ったとしても、きっとそれに近い仕事がどこかにあるはず。それは全部ChatGPTにお願いしましょう。

「AIがないと無理」な時代はもう来ています

先日ChatGPTに不具合が出てアクセスできない場面があったのですが、アレもコレもできなくなって、正直「やってられない!」と思いました。

使い始めてたかだか1年程度の技術ですが、もうAIなしでの仕事は厳しい印象です。

その一方、AIに仕事を任せることもまた難しいとも思います。

AIが仕事を奪うかと言ったら確かにその通りだと思いますが、誰かが責任を取らないといけません。誰かが判断しないといけません。

そして、責任を取り、判断する能力は、経験と知識と技術に裏打ちされています。五感を研ぎ澄まし、経験を積む。それが人間として大切だという点は、変わらないのかも

と、思います。今は。


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