BMWが自社工場にてヒューマノイドロボットを採用することがわかりました。今回BMWと契約を結んだのはFigureAI、カリフォルニアのロボット企業です。
製造業の工場にロボットマシンが存在するのは当たり前のこと。しかし、今回の契約が初の試みとして注目されているのは、ロボットの種類が今までとは異なるからです。
幅広い複数タスクをこなすロボ
FigureAIが開発するロボットの利用目的は、1つではありません。幅広い物理的タスクをいくつも行なうことができます。
つまり工場のアームロボのように1つの作業・目的に特化しているわけではないのです。いわばアシスタントとして、工場全体で発生するさまざまなタスク、複数の目的・ミッションに対応できる存在ということになります。
FigureAIのロボットは、2本の脚と5本指の手を持ち、身長167cm、体重59kgほど。FigureAIが公式YouTubeチャンネルで公開している動画では、歩き回ったり、コーヒーを作ったりする姿も。
Today we're unveiling our Figure 01 robot.
— Figure (@Figure_robot) October 17, 2023
Watch as we demonstrate dynamic bipedal walking - a milestone the team was able to hit within 12 months of company inception.
Here are the details: pic.twitter.com/tSNVLioXpC
工場で何をする?
企業が人を採用するときは、任せたい仕事内容はある程度決まっています。ですが、今回のFigureAIヒューマノイドロボ採用では、明確な仕事内容は明らかになっていません。
プレスリリースによれば、自動車製造環境にヒューマノイドロボを導入し、「退屈で危険、かつ困難なタスクに注力して取り組んでもらう」とのことですが、実際何をやるのかはボンヤリした表現でわからず。
BMWとFigureAIにとっての当面の目標は、何かを頼むよりも、まず何ができるのかをを見極めることにあるようです。何ができるのかある程度メドがたったら、初めてサウスカロライナ州にある工場に複数台を導入する予定。
FigureAIのBrett Adcock CEOは、「単一目的のロボは、もう何十年もの間、商業界にすっかりなじんできました。一方、複数目的型のロボの可能性は未開のままです。Figureのロボットは、企業の生産性を向上させ、コストを減らし、より安全でコンシスタント(一貫性のある)な環境を作り出すことができます」と意欲を語っています。