いろんなニーズがあるんだなぁ…。
OpenAIが満を持して、いろんなカスタマイズされたチャットボットにアクセスできる「GPT Store」をローンチしました。
前面に押し出されてるのは、実用的なお役立ち系AIツールなんですが、すみっこの方には変なやつも紛れています。この記事では、そんなおかしなボット10選をランキングしてみました。
ChatGPTベースのAIチャットボットは300万件以上存在するんですが、OpenAI的にあまりに奇妙だったりタブーだったり、問題ありそうなものはすでに削除しています。でも、このリストには、削除されたものもあえて含めてお届けします。
10位:AIガールフレンド
GPT StoreがオープンするなりAIガールフレンドが大量発生して、OpenAIはすぐに削除したんですが、それでもまだまだ湧き出てきます。
例えばこの「Your girlfriend Tiffany」というボット、日本語も話せるのでちょっと会話してみました。「ハニー」とか「キミ」とか呼ばれるのがこそばゆい感じですが、バレンタインの過ごし方を聞いてみると、私と一緒に過ごすことになっているので、やはり彼女という前提のようです。テンション高めで、ラブラブな会話をしたいときに話しかけると良いのかもしれません。
9位:Family Guy Photo Factory
GPT Storeには、Family Guy Photo Factory以外にも、写真をFamily Guy化するジェネレーターがたくさんあります。こういうサービスって今までもありましたが、GPTを使ったバージョンってことですね。
8位:Rizz GPT
Rizz GPTは、マッチングアプリでプロフィールに書く文章を考えてくれるGPTです。「Rizz」は英語辞典 『Merriam-Webster』による2023年のWord of the Yearに選ばれた言葉で、「ロマンチックな魅力または魔力」と定義されてます。
上の例だと当たり障りなさすぎてどうかって感じですが、何書いたらいいかわからない!って人には役に立つのかも。
7位:Pet Rock
1970年代に米国で流行したペットロック。石をペットとしてかわいがるっていう、リアルなたまごっち(ただしキャラが成長しない)みたいなものでしたが、2024年にはそれがAIで完全デジタル化された、といってもいいでしょう。
でも、Pet Rockにできることは元のペットロックと同じ、とにかくじっとしてることです。Pet Rock GPTには質問もできるんですが、AIとはいえ「石」という設定なので、返事はしてこないです。つまりPet Rock GPTは、回答してなんぼであるチャットボットの世界で、あえて何も言わないボットなんです。
6位:StonerGPT
「Stoner」とは、大麻でハイになった人、泥酔した人、という意味。GPT Storeには、そんなキマっちゃった人向けのボットもあるんです。
StonerGPTはハイになった人が聞きがちな、「存在するとはどういうこと?」「あなたと私は同じ青を見ている?」といった質問への回答を得意としていて、日本語もできます。回答のスタイルもハイな人風で、ちょっと変なことを言っても受け止めてくれるし、すごく親切でもあります。
5位:Corporate Pro Translator
仕事で何か言いたいことがあるんだけど、頭にパッと口語体が浮かんでしまったので、ビジネスっぽい言い方に変えたい…みたいなことはありますよね。このCorporate Pro Translatorはまさにそれをしてくれます。今は(GPTベースの割に)日本語対応していないようですが、英語を使う人がカタい文章を考えるのが面倒なときに役立つ…かも。
4位:Polly Poo Poo
誰しもふと「ウンチの話したいな」ってなるときあります…か? とにかく21世紀の技術により、それがついに可能になりました。Polly Poo Pooがあれば、いつでも会話を便まみれにできます。
3位:Jesus
AIを通じて、天なる存在とつながりたいと願う人もたくさんいたようです。GPTのJesus(イエス・キリスト)は、イエス・キリストに関連する言葉や聖書を学習してあり、我々の問いかけに聖なる言葉で、温かくもときには厳しく、答えを示してくれます。日本語もOK。GPT Storeの片隅でキリストの再臨に立ち会えるとは、誰も予想だにしなかったことでしょう。
2位:Adolf GPT
案の定すぐバンされちゃったんですが、アドルフ・ヒトラーと会話したい人もいたんでしょうね。OpenAIは通常、実在の人物を真似たチャットボットを承認しないし、大量殺戮を先導した独裁者は特にダメだと思いますが、一瞬ながらヒトラーのボットが存在してしまいました。
このボットはヒトラーの著書『我が闘争』を学習していて、抜粋を読み上げたり、自分の発言は「私版の歴史」だと語ったりしてました。
1位:Epstein GPT
そう、あの、未成年少女の人身取引を大々的に展開して獄死したあのジェフリー・エプスタインの、法廷文書のボットです。でも、OpenAIからすぐにバンされてしまいました。
ただ、エプスタイン本人を再現したボットじゃなくて、法廷文書のボットなので、文書について調べたいジャーナリストにとっては有用なツールでした。なので、また別バージョンのEpstein GPTも立ち上がってます。